ぽっちゃりだってオシャレしたい!(その2)
そんな中で出会った「ラ・ファーファ」という雑誌。
(そんな中、は前のブログを参照(^^♪ )
「日本で唯一のぽっちゃり女子向けおしゃれバイブル」
渡辺直美さんが表紙で、かなりのインパクトがありました。

(画像お借りしました)
「Let’s ポチャティブ!」
“ぽっちゃり”と“ポジティブ”を組み合わせた造語で、素晴らしいコンセプト
「これだ!」と思いました。
私が世の中に出したい靴はまさにこれ!
サイズが大きいことをネガティブに捉えず、
ぽっちゃりさんでも「私なんて・・」「私なんか・・」と思わせない。
大きいサイズもレギュラーサイズもファッションの選択肢は同じであるべき!
これはファッション企業が向き合うべき使命だ!!!(←大げさ(^^;?)
ちょうどその時に社内で新しいプロジェクトを募集する会議があり、猛烈にぽっちゃり市場を勉強。
「ラ・ファーファ」もそれまで発売されていた季刊号をAmazonで買って(すみません)隅から隅まで読み漁り、あらゆる大きいサイズのネットショップをリサーチしました。
そこで気づいたのが、ぽっちゃりさんだけでなく足のサイズが大きい方や甲高幅広の方も買える靴の選択肢が少ないのでは?ということ。
大きいサイズの靴(27.0cmも!)は売っています。
幅広の靴(5Eなど)も売っています。
もちろん「ラ・ファーファ」でも靴を履いているカットが多数ありました。
でも!
「ラ・ファーファ」のモデルさんの足は靴にぎゅうぎゅうに入っているように見えて、履き口から甲のお肉がもこっと出ている。
まさに姉と同じ状態。
痛そう・・

(幅広をうたっている靴を試しに履いてみた時の姉の足。もちろん脱いだ後は履き口にぐるっと赤く線がついていました)
お洋服とのバランスもアンバランス。そして同じブランド(同じ靴)がたくさん出てくる・・
きっと、お洋服に合う大きなサイズの靴ブランドが限られるのでしょう。
スタイリストさんの苦労がうかがえました( ;∀;)
ネットで「大きいサイズ靴」をググってもだいたいが25.0cmやカジュアルな靴ばかりで、しかも履いている方は細い・・
甲のお肉は無くて筋張っている・・
(もちろん、ぽっちゃりさんの中にも足のサイズが小さい方や幅が狭い方もいらっしゃいますが)
全然リアルじゃない!
こんなにプラスサイズさん(ぽっちゃりさんだけでなく、足のサイズが大きい方や甲高幅広さんも視野に入れたので名称も変更)のおしゃれの幅が狭められているなんて・・
想像以上の現実に愕然。
作りたい!
絶対喜んでもらえる!
・・でも、
製品を生産するには、最低ロットというものがあります。
靴を作るには様々な機械が必要で、さらに「木型」という靴の心臓ともいえるような型が必要になります。

↑木型です
1つのデザインを生産するのに、中国での生産は何百何千という発注を出さなければいけません。。
“大きいサイズ”(26.0cmとか)だけを作るのでは、足のサイズは24.0cmでも幅がきつくて履けない(´;ω;`)。。。という方に届きません。
やはり、せめて23.0cmか23.5cm(靴業界ではMサイズ)から展開したい。
Made in JAPANであれば中国より少ない数でも生産できますが、お値段も高い。
それでは、プラスサイズさんのファッションはやはり選択肢が狭いものになってしまう。
なるべくお手頃で、選べる靴のデザインもテイストも多くて、しかも快適な靴。
それを、23.5cmから26.5cmまで展開したい。
(今では同じサイズ展開で販売しているようなブランドも出てきましたが、当時は皆無でした)
これを実現するためには、様々な壁とたくさんの協力がありました。
(その3に続く)